ワクチン・予防接種

当院では、各種ワクチン接種を行っています。
ワクチンは予約制です。(インフルエンザワクチンのみは予約不要です。)接種をご希望の方は、お電話または受付でお問い合わせください。
春日部市の公費・助成対象となるワクチンもありますので、対象の方はあわせてご相談ください。

当院で接種している主なワクチン

インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン、帯状疱疹ワクチン、RSウイルスワクチン、B型肝炎ワクチン、MRワクチン、おたふくかぜワクチン、水痘ワクチン、日本脳炎ワクチン、4種混合ワクチン、2種混合ワクチン、HPVワクチンなどに対応しています。

予防接種料金一覧

項目費用(税込)備考・接種スケジュール
インフルエンザ1回目:3,800円
2回目:2,000円
春日部市在住の65歳以上:1,500円
新型コロナワクチン15,000円春日部市在住で65才以上の方・一定の基礎疾患の有る方:9,800円
肺炎球菌
(ニューモバックス PPSV23)
7,000円ニューモバックスは終生免疫ではなく、効果は年数とともに低下するため、5年が一つの目安になります。
肺炎球菌
(プレベナー PCV20)
10,800円2026年4月より春日部市高齢者定期接種対象。
定期接種は助成金対象で5,000円です。
肺炎球菌
(キャップバックス PCV21)
13,000円肺炎球菌をできるだけ幅広く予防したい方には、キャップバックスをおすすめします。
帯状疱疹
(シングリックス)
22,000円/回
2回接種(2か月間隔)
助成対象者:18,000円/回
RSウイルス25,000円対象:60歳以上
HPV
(子宮癌ワクチン、シルガード9)
25,000円/回
15歳未満開始: 2回(0、6か月)
15歳以上開始: 3回(0、2、6か月)
B型肝炎4,500円/回
回接種(合計13,500円)
標準:0、1、6か月後
MR(麻疹・風疹混合)8,000円
水痘(みずぼうそう)8,000円
おたふくかぜ5,000円
日本脳炎5,000円
4種混合9,150円
2種混合5,000円


肺炎球菌ワクチンに関して

高齢者のための「肺炎球菌ワクチン」最新ガイド

~一生ものの免疫をつくる、新しい選択肢について~

1. なぜ高齢者に肺炎の「予防」が重要なのか

肺炎は日本人の死因第5位(2024年)ですが、その死亡者の98%は65歳以上の高齢者です。

高齢者の肺炎は、単に抗菌薬で治療すれば済む問題ではありません。罹患をきっかけとした「足腰の筋力低下(生活機能の低下)」や「心血管疾患のリスク増加」を招くため、発症自体を防ぐ「予防」が最大の目標となります。

2. ワクチンの種類:効果が長持ちする「結合型」へ

これまで主流だったワクチン(ニューモバックス:PPSV23)は、5年ほどで効果が弱まるという弱点がありました。

現在は、「結合型ワクチン(PCV)」という新しいタイプが推奨されています。このワクチンの特徴は、体内に「免疫の記憶」を強く残せる点にあります。一度の接種で、質の高い免疫を長期間持続させることが可能です。

3. 年齢別・ワクチンの選び方(初回接種の方)

2026年現在、年齢や公費助成の有無によって推奨される選択肢が異なります。

① 65歳の方(定期接種:春日部市の助成あり)
2026年4月より、公費助成の対象として新しい「プレベナー:PCV20」が導入されます。

正式名称: プレベナー:PCV20(沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン)
通称: 「次世代20価・長期記憶型」
結論: 制度を利用することで自己負担を抑えつつ、最新の強力なワクチンを接種できるため、この「プレベナー:PCV20」を選択するのが最も合理的です。

② 66歳以上で初めて接種する方(任意接種:全額自費)
「プレベナー:PCV20」と、さらに大人の肺炎に特化した「キャップバックス:PCV21」の2種類から選択することになります。

比較項目プレベナー:PCV20(次世代20価)キャップバックス:PCV21(成人特化型21価)
通称標準的な長期記憶型大人の菌に絞った最強型
予防できる範囲約50%をカバー約78%をカバー
特徴全世代向けにバランスが良い高齢者が特にかかりやすい型を強化
費用の目安10,800円
定期接種公費で5,000円
13,000円(数千円の差)
  • どちらを選ぶべきか:
最新の疫学データでは、キャップバックス:PCV21の方が「高齢者が実際にかかっている菌のタイプ」を圧倒的に幅広くカバーしています。費用は数千円高くなりますが、予防効果の高さ(費用対効果)を重視するなら「キャップバックス:PCV21」が推奨されます。

4. まとめ:医師と一緒に最適な選択を

  • これからは、一度で効果が長持ちする「結合型」が基本です。
  • 65歳の方: 4月からの定期接種で「プレベナー:PCV20」を推奨します。
  • 66歳以上の方: 費用面が許容できれば、より守備範囲の広い「キャップバックス:PCV21」を推奨します。

ワクチンの選択は、ご自身の持病、生活環境、予算に合わせて決定することが重要です。詳細は当院の外来にてご相談ください。


【情報出典・参考文献】
  • 厚生労働省 人口動態統計(2024年)
  • Infect Chemother. 2016;22:662-6.(罹患後のADL低下リスク)
  • JAMA. 2015;313:264-74.(心血管リスクの増加)
  • Lancet Infect Dis. 2024;24:974-1002.(原因菌の割合とワクチンの有効性)
  • Hum Vaccin Immunother. 2025;21:2518847.(PCV20/21のカバー率比較)
  • 成人の侵襲性細菌感染症サーベイランス(IPD疫学データ 2025-2027)


帯状疱疹ワクチンに関して

帯状疱疹は、水痘(みずぼうそう)ウイルスが体内に潜伏し、加齢・疲労・免疫低下をきっかけに再活性化することで発症します。皮膚症状だけでなく、激しい痛みや、治癒後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛(PHN)」の原因となる疾患です。
春日部市では、50歳以上の方を対象とした任意接種助成に加え、定期接種制度(対象者限定)が実施されています。

ワクチンの比較(生ワクチン vs 不活化ワクチン)

帯状疱疹ワクチンには「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類があります。

項目生ワクチン(ビケン)不活化ワクチン(シングリックス)
接種回数1回2回(2か月間隔)
予防効果(1年後)約60%90%以上
効果持続(5年後)約40%約90%
PHN予防効果約60%90%以上
免疫抑制状態の方接種不可接種可能
  • 費用を抑えたい場合: 生ワクチン(ビケン)
  • 高い予防効果を長期間維持したい場合: シングリックス(推奨)
  • 持病がある方: 免疫機能に低下がある、あるいはステロイド等の免疫抑制治療中の方は、生ワクチンを接種できません。その場合はシングリックスを選択する必要があります。

出典: 厚生労働省 第33回 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会資料、およびシングリックス添付文書。

春日部市の助成制度と接種費用

春日部市では、50歳以上の方に対して以下の助成制度が適用されます。

①任意接種助成(50歳以上の方)
事前に市への申請が必要です。接種後に償還払い(払い戻し)となります。
助成額: 上限4,000円(1回につき)

②定期接種
対象者や自己負担額の詳細は、市の規定に基づきます。詳しくは春日部市ホームページ
https://www.city.kasukabe.lg.jp/soshikikarasagasu/kenkoka/gyomuannai/3/12/25347.html)をご確認ください。
当院での窓口負担額(税込)

※下記は助成適用後の実質負担額および当院規定料金です。

ワクチン種類通常料金助成適用後の自己負担額
不活化ワクチン(シングリックス)22,000円/回、2回接種で計44,000円18,000円回、2回接種で計36,000円
生ワクチン(ビケン)8,000円/回4,000円
  • 定期接種対象者は接種時に個別通知が入っていた封筒をご持参ください(4月上旬に対象者あて送付されます)
  • 任意接種者で助成金申請される方は接種前に「春日部市予防接種等依頼書」の交付申請が必要です。接種の2週間以上前に市に申請をしてください。

当院からのアドバイス

帯状疱疹は80歳までに約3人に1人が発症すると報告されています。特に糖尿病などの基礎疾患がある方は重症化リスクが高まるため、適切なワクチンの選択が重要です。シングリックスは導入コストは高いものの、10年後でも約70%の有効性が維持されることが臨床試験で確認されており、長期的なQOL維持の観点からは非常に有用な選択肢となります。

ご自身の持病や免疫状態に合わせた選択については、診察時に医師までご相談ください。